このシリーズでは、過去に国公立大で出題された英語長文を題材に
一文ずつ和訳を交えて解説を行います。
総合的な英文の解釈や文構造の理解を深める教材として読んでいただくと幸いです。
2021年も残すところあと少しとなりました。
本日は文解釈だけでなく、文法的な知識や語法も出てきますので
マスターできていない人はしっかり覚えておきましょう!
猟師のせりふの続きからです。
11文目
You thought that you were able to see Fugen Bosatsu because of some merit obtained through your constant meditations and your recitation of the sutras.
「お坊様は、ご自身の普段のたゆまぬの瞑想や読経によってなんらかの徳を積んだことで、普賢菩薩を見ることができるとお考えでしょう。」
・長い文ですが、that 以下はすべて thought の目的語にあたる名詞節です。
・because of O 「Oによって」という意味の副詞句を作っています。
because は接続詞ですが、because of は一つの前置詞として使います。
したがって because of の後に文節が来ることはできません。
・some の後に可算名詞の単数形をつけて、「何やら」「何らかの」と訳します。
そのこと自体に興味、関心がないときや、よくわからないときに使います。
例文を示します。
The baby is uttering some word.
「赤ん坊がなにやら言っている。」
・and は your constant meditations と your recitation of the sutras を結んでいます。
12文目
But if that had been the case, the Buddha would have appeared to you only ― not to me, nor even to the boy.
「しかし、もしそうであるならば、仏様は、私やこの少年にではなく、お坊様にだけ見えたはずでしょう。」
・この文は、条件節・主節ともに仮定法過去完了です。
「もし~だったら、・・・だったのに。」となります。
仮定法では、(条件節・主節)の組み合わせがいくつか考えられますので、
以下に例文を示しておきます。
(仮定法過去・仮定法過去)
If I knew her address, I could write to her.
「もし彼女の住所を知っていたら、彼女に手紙を書くことができるのに。」
(仮定法過去完了・仮定法過去完了)
If I had been there then, I would have been killed.
「もしそのとき私がそこにいたら、殺されていただろう。」
(仮定法過去完了・仮定法過去)
If my sister had not died ten years ago, she would be thirteen years old now.
「もし私の妹が10年前に死んでいなかったら、今頃は13歳になっているだろう。」
・even to the boy この部分の和訳では even を日本語に反映させにくいので無視しました。
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今日の文も、学べることがたくさんありましたね!
仮定法の使い方はしっかり覚えておいてくださいね。
受験生の皆さん、頑張ってください。
今回はここまでです!
いかがでしたでしょうか?
このような形式で可能な限り丁寧に英文の解説を行っていきます。
次回もお楽しみに。