このシリーズでは、過去に国公立大で出題された英語長文を題材に
一文ずつ和訳を交えて解説を行います。
総合的な英文の解釈や文構造の理解を深める教材として読んでいただくと幸いです。
こんにちは!
今回も重要でありながら、忘れがちな知識が盛りだくさんです。
では見ていきましょう。
19文目
今日は、長かった猟師のせりふの最後です。
短い文ですが、この文からも学びとれることがあります。
Then I will prove to you the truth of what I have said.
「そのとき(朝になれば)、私が言ったことが正しいことを証明しましょう。」
・will には、大きくわけて『単純未来』=「~でしょう」と
『意思未来』=「~しましょう」「~するつもりです」があります。
とくに、主語が一人称のときは『意思未来』ですから
「証明するでしょう」などと訳してはいけません。
・prove O to you 「O を you に証明する」が本来の語順ですが、
目的語が長いので、to you を前に持ってきています。
このことは「不自然な」或いは「読みにくい」英文に
ならないための配慮なのです。
受験生の皆さんのうち英作が求められる方は、
「副詞(句)」の位置を工夫しましょうね。
・what I have said = the thing I have said 「私が言ったこと」
20文目
At sunrise the hunter and the priest examined the spot where the vision had been standing, and they discovered a thin trail of blood.
「夜が明けて、猟師とお坊様は幻影が立っていた地点を調べてみた。すると、細い血の跡を見つけた。」
・at sunrise は、「日の出に」の意味の副詞句。
sunrise は sunset 「日没」と対にして覚えてください。
・the vision は、ちょっと意訳ぎみに「幻影」としました。
・where the vision had been standing は関係副詞 where で
始まる形容詞節で、先行詞は the spot ですね。
この文では、where = at which です。
(関係副詞が導く文節を副詞節だと勘違いしている受験生が多い!)
・had been standing は大過去時制の進行形です。
主節動詞 examined が過去形なのに対して、
それより古い時制であることを表しています
。英語は、日本語に比べて時制にうるさい言語ですから、
特に英作ではよく時制を検討する必要があります。
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今日の文も、学べることがたくさんありましたね!
受験生の皆さん、頑張ってください。
今回はここまでです!
いかがでしたでしょうか?
このような形式で可能な限り丁寧に英文の解説を行っていきます。
次回もお楽しみに。