このシリーズでは、過去に国公立大で出題された英語長文を題材に
一文ずつ和訳を交えて解説を行います。
総合的な英文の解釈や文構造の理解を深める教材として読んでいただくと幸いです。
あけましておめでとうございます!!
2022年も張り切って更新します!
新年初回から、内容盛りだくさんです。
では見ていきましょう。
猟師のせりふの続きからです。
13文目
まだ、お坊様に対する猟師のせりふが続いています。
根気よく見ていきましょう。
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I am an ignorant hunter, and my occupation is to kill; ― and the taking of life is hateful to the Buddhas. How, then, should I be able to see Fugen Bosatsu?
「私は無学な猟師です。私の仕事は(動物を)殺すことです。生命を奪うことは仏様の憎まれていることです。しからば、どうして私のようなものが普賢菩薩を見ることができましょう。」
・life の意味は大きく分けて次の三つを覚えてください。
「生活」「人生」「生命」。ここでは「生命」と和訳するのがいいですね。
・should は疑問詞をともなって「驚き」を表しています。
「どのように~ですか」と和訳しないように気をつけましょう。
この疑問文は修辞疑問といって、強い反意を表します。例文を示します。
Who can do it?
「誰がそんなことをできるっていうんだ(いや、誰もできやしない)」
ただし、普通の疑問文と修辞疑問文の区別は
文脈を検討する以外ありませんので注意してください。
14文目
英文で書かれた「せりふ」は文法を無視していることも多く、受験生にとっては読みにくいこともありますが、この猟師のせりふは比較的易しい組み立てになっていますので、頑張って読んでください。
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I have been taught that the Buddhas are everywhere about us, and that we remain unable to see them because of our ignorance and our imperfections.
「私は、仏様は私たちの周りのいたるところにいらっしゃるのだけれども、私たちが無学で不完全であるために見ることができないでいるのだと、教わってきました。」
・have been taught は受動態 is taught の完了形で完了受動態といいます。
ここでは「継続」の意味になります。
(「経験」と考えることもできます。その場合は「教えられたことがあります」と訳します。)
・一つ目のand は二つのthat節を結んでいます。
二つのthat節の意味のつながりから、譲歩のように和訳すると日本語がきれいにできます。
・remain はここでは第二文型です。
remain C で「Cのままでいる」という意味になります。
ここでの補語はunable to see them ですから
「見ることができないままでいる」が直訳です。
・them は和訳には反映させませんでしたが、もちろん仏様を指しています。
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今日の文も、学べることがたくさんありましたね!
仮定法の使い方はしっかり覚えておいてくださいね。
受験生の皆さん、頑張ってください。
今回はここまでです!
いかがでしたでしょうか?
このような形式で可能な限り丁寧に英文の解説を行っていきます。
次回もお楽しみに。