このページでは関西大学の
法学部・経済学部・商学部・社会学部などに
数多くの生徒を送り出してきた当校専属講師がその経験をもとに、
関西大学の英語の対策について紹介します。
過去数年間の関西大学の英語の入試問題をもとにした、
傾向と対策・難易度・学習方法などについて解説していきます。
教学社出版の赤本に掲載されている
傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、
各大問別の具体的な対策方法で
今すぐにでも始められる内容となっていますので、
是非とも参考にしてください!
しっかりと対策をしていきましょう!
この記事を読めば以下の悩みが解決されます!
- 難易度は?
- どのような問題が出題されるの?
- どのような対策をすればいいの?
- オススメの参考書は?
- 目標点数は?
- どのような手順で対策をすればいいの?
この様な悩みを持った受験生は是非参考にして下さい!
関西大学の英語の出題傾向
全学部全日程出題形式は同じです。
解答形式はすべてマーク式です。
出題数は3問で、試験時間は90分です。
例年出題傾向に大きな変化はありません。
問題構成は以下のようになっています。
大問1 対話文読解問題
文整序問題
大問2 長文読解問題
大問3 長文読解問題
先日実施された2022年度の
文系全学部日程を例にさらに
細かく分析してみましょう。
出題形式はこのようになっています。
今年度も大きな変化は見られませんでした。
3題の本文語数は2000語を超えています。
出題形式としては全体を通して、スタンダードな形式です。
関西大学の出題傾向から見た難易度
全体を通しての難易度は標準的です。
和訳や英作はなく、すべてマーク式であり、
語彙や文法に関しても、極めて高度なレベルのものはあまり見られません。
とはいえ、2000語を超す本文を時間内に処理したり
標準レベルの知識や読解力は必ず必要です。
基本的な語彙・文法のマスターや読解力強化、
入念な過去問演習は欠かさず行いましょう。
関西大学の英語の対策
関大の英語に必要な力
関大の入試問題攻略には以下の力が要求されます。
・上位私大レベルの語彙力
・文法の確実な理解と知識
・本文内容を正確に読み取る精読力
・長い本文を素早く処理する速読力
・本文をもとに設問文を判断する情報処理能力
語彙力
単語、熟語の知識を身につける必要があります。
まずは単語帳や参考書を活用して、
標準レベルの語彙力を確実に身につけましょう。
1冊の単語帳を漏れなく完璧に仕上げることで自信にもつながります。
一問一答形式での丸暗記ではなく、
単語が持つイメージも一緒に、多義語の場合は他の意味も一緒に
押さえておければ、さらに理想的です。
本文では単語帳通りの意味で訳すと歪な日本語になる場合もあるため、
前後の文脈に合わせてうまく訳してあげなければなりません。
長文読解や過去問の演習の後には、必ず訳しにくいと感じた箇所を中心に、
和訳を確認し、解釈の幅を広げましょう。
特に関大の場合、単語だけの4択も出題されます。
つまり、知識が得点に直結します。
確実に単語の知識を蓄えましょう。
文法
語彙力同様、本文を読み進める段階、
設問の英文を読む段階、答えを判断選択する段階と
あらゆるステップで文法の力は必要です。
まずは単元ごとに学習し、
演習を重ね不自由なく使いこなせるようにしましょう。
そこからランダムに出題されるような総合問題の演習を通して、
さらにブラッシュアップさせていきましょう。
一巡目ですべてマスターすることができればベストですが、
多くの場合そうはいきません。
繰り返し演習していると、
自分が苦手な単元や文法が浮き彫りになってくるはずです。
こうした単元を効率的に復習し、自分のものにしていきましょう。
精読力
前提として求められるのは語彙、文法の力です。
これらがある程度の水準で身についていなければ、精読は難しくなります。
こうした土台のもとに、
1文の構造、文章全体の構造、論理展開などを意識し、
正確に内容を捉える訓練を行いましょう。
精読力は効果を実感するまでに時間がかかります。
地道に感じるかもしれませんが、
正しい方法で継続することが何より大切です。
速読力
「設問で聞かれたことに対して、答える」という作業において
高い精度で読み解くことは必須です。
しかし、試験本番で1文1文を時間をかけて読んだり、
1問ずつじっくり考えている余裕はありません。
高い精度でスピーディに読み進めることが
出来なければ合格点には届きません。
そこで速読力が求められます。
これらは主に実戦形式の問題で身に付けていきましょう。
総合読解問題の演習や夏以降の過去問演習を
制限時間付きで取り組むことが重要です。
他にも、スラッシュリーディングをはじめ、
速く正確に読む技術が様々なところで語られています。
こうしたノウハウを取り入れながら演習することも大切です。
個人的には、演習後の得点出し/復習が大変重要だと考えています。
自分が訳せなかった文を丁寧に分解し理解したり、
文章をもう一度音読するなど、
解いた後の収穫を最大化することが過去問演習の肝です。
速読のノウハウや音読の効果については別の記事で解説することにします。
情報処理能力
先に出ている、精読力や速読力と通じる部分もありますが
本文の内容を読み取った上で、必要な情報を見極め
設問と照らし合わせ、最終的な判断をする力を指します。
これらの力を総合して、
いわゆる読解力と言えるのではないでしょうか。
情報処理能力についても、
演習しながら感覚を獲得していくことになります。
文章を読む際に、
「設問を判断する上で必要な情報か否か」を
意識しながら読み進めることから始めましょう。
数量関係や時系列に関する情報は
特に注目しておく必要があります。
さらに、因果関係についても必ず押さえておく必要があります。
「Aが起こったきっかけはB」
「Bに必要だったのがC」
といった具合に簡潔に把握しておくだけでも
後々の判断がしやすくなります。
関大の英語の出題形式別対策
大問1A
登場人物同士の対話を読んで
空欄に当てはまる適切な文を選択する問題です。
関大の場合、対話自体がそれほど長くありません。
ですので、ここにはあまり時間をかけずに
テンポ良く解き進めることが理想です。
正しい答えを導く上で
2つの要素が求めらます。
まずは、会話の流れを正しく読み取ることです。
特に空欄の前後やその周辺は、
順接or逆説をはじめ、登場人物の立場を
しっかりと見極める必要があります。
2つ目は、対話で用いられる表現の知識です。
例えば2022年度の問題では以下が4択で出題されています。
A You can say that again.
B Not my problem.
C Not that I know of.
D There sure are.
読者のみなさんはすべてお分かりでしょうか?
前後の文脈を理解していても、
各選択肢が意味する内容がわからなければ
自信を持って選ぶことができません。
Aは「全くその通り」「本当にそうだね」などと訳します。
直訳では「あなたはもう一度言えます」ですが、
それが転じて、「もう一度聞けるくらい正しい内容だ」
つまり「全くその通りだ」という意味を持った表現となります。
ちなみにこちらの問題では、空欄に当てはめると
「もちろんあるよ。」と訳せる
D There sure are が正しい答えでした。
このように、内容読解やその場での直訳だけでは
正解しづらい問題があります。
なるべく多くの過去問を解いて、
正解以外の表現もまとめて覚えましょう。
大問1B
入試問題としてはよくある形式ですが、
苦手意識を持つ人が多いように感じます。
関大の場合は、先頭に来る文章だけ指定されています。
そこから、正しい順番に並び替えていく問題です。
ポイントは主語(名詞)と接続詞に注目することです。
名詞は文中に登場した後、多くの場合
2回目以降登場する際には代名詞で表されます。
例えば、突然Theyが文中に登場するケースは少なく
Theyになる前に複数の人、もの、ことが登場しています。
他にも主語(名詞)からはさまざまな情報を得られます。
こうした情報をもとに順序を考えると
判断がしやすくなるでしょう。
また、接続詞の役割から文の流れを推察することも重要です。
この問題形式もやはり演習量が重要です。
過去問演習を中心に経験値を獲得しましょう。
大問2A
本文中の空欄に入る適切な語句を4択から選択する問題です。
本文は4ページに渡る長さです。
しかし、Aの空欄補充の場合はほとんど
空欄前後のみで判断可能になっているため、
本文を読み進めながら、空欄に入るものを選択しつつ、
スピーディーにBの適文選択に移りましょう。
さらに、関関同立の他の大学の空欄補充のように
[ be made of ] に up をいれて
be made up of ~「~で構成されている、~で成り立っている」
を完成させるような問題はなく、
多くの場合( )の中だけで完結しています。
また、
A.state
B.shape
C.weight
D.size
A.as long as
B.as quickly as
C.as slowly as
D.as welll as
などのように、
選択肢中の語句はかなり優しくなっており
選択肢自体に対する知識は求められていません。
つまり、( )前後との文脈のみで判断可能です。
だからこそ、本文を正確に読み進める必要があります。
大問2B
本文の内容に照らし合わせ、設問の英文に続く正しい選択肢を
3択の中から選択する問題です。
以下のような形式です(2022年度)
(1) Erno Rubik’s bedroom in his twenties showed
A.how he loved to play creativly.
B.hou much he wanted to be outdoors
C.how he ignored what his mother said.
ちなみに正解はAでその根拠となる部分は本文の
In the spring of 1974, when he was 29, Rubik was in his bedroom at his mother’s
apartment,tinkering. He describes his room as resembling the inside of a child’s pocket,
with crayons, string,sticks,springs,and scraps of paper scattered across every surface.
It was also full of cubes he made , out of paper and wood.
という箇所でした。
クレヨン、紐、棒、紙切れや立体が
子供のポッケのように散らかっていたと
ルービック本人が説明していた。
という部分から、「創作を愛していた」と
判断する必要があります。
つまり、本文中には直接の同意表現はなく
最も近い内容の選択肢を選ばなくてはなりません。
ただ、選択肢は3つと、ここも優しくなっています。
まずは、判断の根拠となる箇所を探しましょう。
そしてあり得ないであろう選択肢を消去し、
残った選択肢を比較する方法を取りましょう。
大問3A
本文中の下線部に対して、
設問で疑問文が与えられます。その答えとして
適切なものを3択の中から選択する問題です。
(1) What does Underline ① imply?
(下線部①は何を意味するでしょう。)
英語で問われるという特徴があります。
しかし問われ方の種類には限りがあります。
過去問を一通りすれば、ほぼ全ての問われ方を
網羅できるはずです。
下線部と、選択肢を直接照らし合わせると
以下のようになります。
①Almost all of English people i interviewed subscribed to this belief,
and many foreigners , rather surprisingly,humbly, agreed.
A.The English and non-English have different opinions about loyalty
B.Many people agree that the english excel at a particular type of humor.
C.the English are among the world’s most patriotic people.
和訳
私がインタビューしたほとんどすべてのイギリス人はこの説に同意しました。
そしてかなり驚くべきことに、多くの外国人も謙虚に同意しました。
A.イギリス人とそれ以外の人は忠誠心について異なる意見を持っています。
B.多くの人は、イギリス人が特定の種類のユーモアに優れていることに同意します。
C.イギリス人は世界で最も愛国心が強い人々の1人です。
この問題では、本文、選択肢をそれぞれ正しく訳した上で、
本文中の this belief この説
が何を指すかはっきりと分かっていなければ
正解を選べなくなっています。
下線部の前後の文脈を意識すること。
下線部中の代名詞は特に注意すること
消去法→比較法で判断すること
これらを実践しながら過去問演習を重ねることで
スピーディに解き進められるようになります。
答えとなる選択肢の文は、
正解と判断するには抽象的で決めにくいものも増えています。
明らかな誤りを探す方が取り組みやすいので、
可能な限り選択肢を減らしたうえで
それぞれの細かい部分について真偽を判断しましょう。
1文全体の内容丸々誤っている文だけでなく、
部分的に誤っている選択肢がありますのでこちらも注意しましょう。
大問3B
問題の形式は大問2Bと同様です。
しかし、大問2Bに比べると設問が示す範囲が広かったり、
抽象的な内容になっていたりするものも見られます。
2022年度の問題では
(1) The main purpose of the first paragraph is to
(2)One reason the English use understatement is that
(3)In the third paragraph starting with “the reason for,” the anthor suggests that
understatement can help someone
(4)The autor asserts in the fifth paragraph,starting with “This is,” that
などといった設問になっており
段落全体の主旨を選んだり、本文の内容を詳しくするような問題です。
こちらの問題は細かなテクニックよりも
文全体の理解度が求められています。
これまでに解説してきた本文の読み方を
実践して、段落ごとの趣旨を把握したり
設問該当箇所の内容を深く理解するように努めましょう。
関西大学の英語の対策 まとめ
いかがでしたしょうか?
今回は関西大学の英語について対策のまとめを書かせていただきました。
この記事を参考に、関西大学の対策を進めていってほしいと願っています!
現在、高校1年生、2年生の人も今後の受験勉強の参考にしていただければ幸いです。