このページでは、立命館大学 法学部・産業社会学部・国際関係学部・文学部・経営学部・理工学部などに数多くの合格者を送り出してきた、
大学受験指導歴約30年のナセバの専属講師が、
立命館大学の英語の対策について紹介します。
過去数年間の立命館大学の英語の入試問題を
もとにした、傾向と対策・難易度・
オススメ参考書・目標点数について
解説していきます。
教学社出版の赤本に掲載されている、
傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、
各大問別の具体的な対策方法で、
今すぐにでも始められる内容となっています
ので、是非とも参考にしてください!
京都府の私立大学では同志社大学に並ぶ人気の
高さで、国公立大学文系志望の受験生数多く
受験しますが、偏差値としては、50.0~65.0と
学部によって大きくバラつきがあります。
しかし、文系学部では、特に英語の得点が
合否を分けますので、しっかりと対策を
していきましょう!
この記事を読めば以下の悩みが解決されます!
- 難易度は?
- どのような問題が出題されるの?
- どのような対策をすればいいの?
- オススメの参考書は?
- 目標点数は?
- どのような手順で対策をすればいいの?
この様な悩みを持った受験生は是非参考にして下さい!
立命館大学の英語の出題傾向
試験時間は80分です。解答方式はマークセンス法です。同一日程であれば同一の問題が
使用されます。各日程とも共通の出題方式に
基づいて作成されています。そのため出題の
パターンはほぼ決まっています。
各日程間に差異はほとんど見られません。
また近年出題形式の大部分は踏襲されています。
問題構成は以下のようになっています。
大問Ⅰ 長文読解問題
大問Ⅱ 長文読解問題
大問Ⅲ 会話文読解
大問Ⅳ 文法・語法
大問Ⅴ 語彙
と全方位的な項目の試験です。
それゆえ傾向をしっかり抑え、
対策することが成否を分けます。
2021年の文系全学部日程を例にさらに細かく
分析してみましょう。
出題形式はこのようになっています。
上の表に載っているような形式の問題が
出題されます 。
ここ5年程、傾向に大きな変化はありません。
読解問題の本文は2題で1600語以上になっているため、素早く読み進めていく必要があります。
また、内容真偽を答える問題や、代名詞の内容を明らかにする問題が出題されているため
速読とともに精読も求めまれます。
後半では、文法語法や語彙の知識を問う問題も
出題されます。
極めて高いレベルの知識が問われることは
ありませんが、
標準レベルの知識は必ず身に着けておきましょう。
立命館大学の出題傾向から見た難易度
どの大問も標準を大きく上回る難易度のものはありませんが、
語彙や読解の力は高いレベルが必要な文章も見られます。
また、長文の文量に対する試験時間などの要素も加味すると
全体を通しての難易度は標準より高くなっています。
立命館大学の英語の対策
立命館の英語に必要な力
他大学の対策でも述べていますが、長文読解には以下の力が要求されます。
・本文を不自由なく読解できる高い語彙力
・文法の確実な理解と知識
・本文に内容を正確に読み取ることができる精読力
・長い本文を素早く処理する能力
語彙力
単語、熟語の知識を身につける必要があります。
まずは単語帳や参考書を活用して、標準レベルの語彙力を確実に身につけましょう。
1冊の単語帳を漏れなく完璧に仕上げることで
自信にもつながります。
一問一答形式での丸暗記ではなく、
単語が持つイメージも一緒に、多義語の場合は
他の意味も一緒に
抑えておければ、さらに理想的です。
本文では単語帳通りの意味で訳すと歪な日本語になる場合もあるため、
前後の文脈に合わせてうまく訳してあげなければなりません。
長文読解や過去問の演習の後には、必ず訳し
にくいと感じた箇所を中心に、
和訳を確認し、解釈の幅を広げましょう。
文法
語彙力同様、本文を読み進める段階・設問の英文を読む段階・答えを判断選択する段階と
あらゆるステップで文法の力は必要です。
まずは単元ごとに学習し、演習を重ね不自由なく使いこなせるようにしましょう。
そこからランダムに出題されるような総合問題の演習を通して、さらにブラッシュアップさせていきましょう。
一巡目ですべてマスターすることができればベストですが、多くの場合そうはいきません。
繰り返し演習していると、自分が苦手な
単元や文法が浮き彫りになってくるはずです。
こうした単元を効率的に復習し、
自分のものにしていきましょう。
精読力
前提として求められるのは語彙、文法の力です。
これらがある程度の水準で身についていなければ、精読は難しくなります。
こうした土台のもとに、1文の構造、文章全体の構造、論理展開などを意識し、
正確に内容を捉える訓練を行いましょう。
精読力は効果を実感するまでに時間が
かかります。
地道に感じるかもしれませんが、正しい方法で継続することが何より大切です。
速読力
「設問で聞かれたことに対して、答える」という作業において高い精度で読み解くことは必須です。
しかし、試験本番で1文1文を時間をかけて読んだり、1問ずつじっくり考えている余裕はありません。
高い精度でスピーディに読み進めることが出来なければ合格点には届きません。
そこで速読力が求められます。 これらは主に
実戦形式の問題で身に付けていきましょう。
総合読解問題の演習や夏以降の過去問演習を
制限時間付きで取り組むことが重要です。
他にも、スラッシュリーディングをはじめ、
速く正確に読む技術が様々なところで
語られています。
こうしたノウハウを取り入れながら演習することも大切です。
個人的には、演習後の得点出し/復習が大変重要だと考えています。
自分が訳せなかった文を丁寧に分解し理解したり、文章をもう一度音読するなど、
解いた後の収穫を最大化することが過去問演習の肝です。
速読のノウハウや音読の効果については別の記事で解説することにします。
立命館大学の英語の出題形式別対策
大問Ⅰ 長文読解
大問Ⅰの750語程度の長文で
- 〔1〕の内容把握が4問
- 〔2〕内容一致が5問
- 〔3〕要約選択が1問
合わせて全部で10問。ここは1問、最低2問ミスでクリアしたいところです。
〔1〕の内容把握と〔3〕の要約問題は全問正解が狙えます。落としても1問ミスでとどめて下さい。長文の客観問題はもちろん、文法問題でも、
4択問題に関しては消去法で解くのが
おススメです。
正解の選択肢は本文の表現を言い換えていて、
超簡単な問題以外は本文そのままの表現になる
ことはほぼありません。
よって、本文の解答の根拠を見つけて
そのまま回答する積極法で考えると、
解答の根拠と選択肢を見比べても選択肢によってはこれが正解だと断定できないものもあるので、積極法で解くのはキツイこともあります(これは他大学でもいえることですが)。
もちろんマーク式に限ってのことで、記述問題の場合はもちろん積極法で解きます。
なので、本文ではこんなことを言ってるからこの選択肢は×、というようにすべての選択肢に理由を付けて消してこの選択肢だけは保留(正解かも知れないが、断言しずらい)というものだけが正解になります。
この解き方を意識してください。この解き方は共通テストでも有効になりますので、是非活用してみてください。ただし、〔2〕の内容一致の問題では、内容があっているか間違っているかを選ばせるだけでなくどちらか本文では判断しかねる場合も答えさせるので、この問題で消去法は使えません。
ちゃんと本文のここに書いてあるから◯or☓、その選択肢に関しては本文では全くわからないから△とそれぞれの選択肢に解答の根拠を付けて解答するしかありません。
このどちらか本文では判断しかねる選択肢には、明らかに本文で言っていないとすぐわかるものもありますがここまでは本文で言ってるけど、そこまでは本文ではわからない(判断できない)とややグレーな問題もあります。
私大受験生にとっては、マーク式で積極法でしか解けないこのご当地問題は難しく感じると思います。
このパターンの問題に関しては過去問でしか練習できないので、過去問を文系・理系・全学統一・学部個別関係なく問題解きまくって練習して下さい。
過去問研究を極めたら満点とることも可能です。この内容一致でも5問中1問ミスで済ませたいところです。
大問Ⅱ 長文読解
大問Ⅱの650語程度の長文で、〔1〕の空欄補充問題が8問、〔2〕の指示内容問題が5問の全部で13問。
ここも2問ミス以内でおさめたいところです。この大問2も、正解の選び方は消去法で解いてください。
〔1〕の空欄補充問題は、ほぼ空欄の意味を聞いているので①まずは空欄だけでなくそれを含む1文の英文の意味を確認してください。それでもわからなければ、②空欄の前後の文のつながり方を意識して解いてください。
そして最後にだいたい、空欄の近くを見れば解ける問題が多いです(たまに離れていることもあるので注意)。〔2〕の指示内容問題は主に指示内容を聞く問題で、パターンとしては
- 指示内容
- 言い換え
があります。ここの解き方も大問Ⅱの〔1〕と同じく、①下線部だけでなくそれを含んだ1文の英文の意味を確認して、②下線部と前後の文のつながり方を確認してください。
この問題の対策としては、指示語や代名詞が何を指してるかを把握して、それを代入してから読むことを日常からクセづけてください。
これに加えて、言い換えを意識しながら長文を読むと長文の理解度がグッと上がってきます!
また、this ○○と2語以上の時は、その部分がまとめ(抽象や主張)になっていて、その指示内容に当てはまるところが具体になっていることが多いのでそれに気を付けて読むと読解スピードが上がります!
あと、指示語でよく勘違いしやすいのが、指示語の指している内容が直前にあるから正解はそこだと思うことです。
確かに、このパターンの問題が多くですし、簡単な問題はこの考え方で解くことができます。しかし、これは現代文でも言えることですが、指している内容がすぐ近くにあるとは限らないです。
下線部から2~3文以上離れていることもありますし、指示語の後ろに指している内容が来ることもあり得るので要注意です。この大問Ⅱの解き方の流れとしては、長文を読んで内容をつかみながら、この空欄補充問題と指示内容問題を同時進行で解いてください。
一旦、各段落の内容を読み終えてから解くようにしてください。ただし、問題によっては段落をまたぐこともあるので、1段落読んでも解答が決めかねるときは該当箇所が次の段落にあるかもしれないと思って読んでください。
大問Ⅲ 会話文読解
本文の内容に一致する文を選択肢から複数選ぶ問題です。
設問が(1)と(2)の2つ。やや長めの会話文の中に、4つの空欄があり、適する英文を10個の選択肢から
選ぶ問題です。簡単なので満点を狙って下さい!
簡単だといえど、頻出の会話表現は一通りおさえましょう。その上で、ここで大事になってくるのが、「会話はキャッチボール」だということ。会話の流れを意識しつつ、各々の選択肢を空欄に代入して、話の流れ上、正解か微妙な選択肢は保留にしておかしいものは消去法で消していくといった流れで問題を解いてください。
先に選択肢に目を通して、大まかな状況を把握します。その際10選択肢は後で二度読みしなくていいように、文意を簡単にメモするか、キーワードに印をつけておきましょう。それから会話文を読んで回答すると、時間の節約になります。空所の前後に正解の手がかりがあるので、空所の前後は注意して読んでください。答えに迷えば後回しにしてわかるところから選んでいきましょう。 選択肢には会話特有表現が多く現れます。基本的な会話表現はマスターしておきましょう。
大問Ⅳ 文法・語法
空所補充で、文法・語法に関する問題が8問出題されます。
知識問題全般に言えることですが、特に偏った傾向はなく、英文法・語法はまんべんなく出題されます。ただ、受験生があまり対策を遅れがちな語法で差はつきますので、この対策も重要です。
前置詞、時制、熟語、不定詞、分詞、仮定法、関係詞、接続詞、代名詞が頻出項目です。空所補充に限らず、文法・語法問題では、動詞の後に続く前置詞や目的語の形(不定詞or動名詞)について問われることが多いです。
また動詞の現在分詞と過去分詞についての問題など、全体的に動詞の語法と関連する問題が多く出題されます。
大問Ⅴ 語彙
設問が(1)と(2)の2つ。空所補充と類語選択の問題です。(1)空所補充は5問、(2)類語選択が5問。
順にみていきましょう。
(1)では、英文の文脈に適した単語を選べる語彙力が要求されます。単語語彙に関する空欄補充による短文の完成問題です。4つの選択肢から適当なものを選ぶ問題が5問です。
綴りの紛らわしい単語に注意が必要です!単語を覚えるにあたり、よく似た紛らわしい単語に注意しながら正確に覚えることを意識して下さい。
実際に出題された問題の例ですが、
The family made a great ( ) to build their own house.
選択肢が、(1)sacrifice,(2)satisfaction,(3)scholar,(4)seed
考え出すととてもややこしいですね。 (1)sacrifice が正解です。make a sacrifice で「犠牲を払う」という意味です。つまり語彙の問題ということです。知っていれば選択肢を見たときに、全体の文脈と合わせ判断できると思います。意味は、その一家は持ち家を建てるのに、大変な犠牲を払った、という内容です。
次に(2)ですが、英文中の単語の類語を選べる語彙力が要求されます。
単語・語彙に関する選択式の問題として、英文中の下線が引かれた単語の類語として適切なものを4つの選択肢から選ぶ問題です。
大切なのは文意を損なわないように、語を選ぶということです。
自分が覚えている単語の意味とぴったり一致する選択肢があれば容易に正解できますが、本文での類語の定義はやや曖昧なのです。ピッタリではなく、やや広義での類義語を選ばなければならない場合があります。あくまでも最も近い意味になる語を選ぶということをよく覚えておいてください。
naseva お悩みコーナー
ここでは立命館大学の英語を受験するにあたって
気になることや役に立つ情報を
受験者目線でお答えしていきます!
- 英語を得点源にして立命館大学を
合格するにはどのくらいの正答率が
求められますか? -
全学部統一方式の合格最低得点率を
見ると、
文系学部は70%前後、
理系学部は60%前後と
なっています。
なので英語を得点源にする人は
8割越えの正答率を目指しましょう! - 各大問ごとの時間配分がわからないです、、、
-
記事で紹介した通り、大問5問構成と
なっており、試験時間は80分です。
配分の目安は以下の感じです。
大問Ⅰ 長文読解問題 約25分
大問Ⅱ 長文読解問題 約20分
大問Ⅲ 会話文読解 約15分
大問Ⅳ 文法・語法 約10分
大問Ⅴ 語彙 約10分
自分の得意分野に合わせて時間配分を
調整してください。
文法が得意な人は大問Ⅳ・Ⅴを
それぞれ5分で終わらせて
余った時間をやり直しや長文に
あてるなど、、
また解く順番は文法→会話→長文が
おすすめです。
知識で解ける問題は早めに片付けて、長文に臨みましょう! - 設問を解く際に
長文を全て読んで解答するか、
段落ごとで区切って解答するか
どちらが効果的ですか? -
基本的に段落ごとで区切って解答する方が正答率は上がります。
長文の文字数がかなり多く、読んだ内容を正確に覚えるのは
難しいからです。
設問を解く際に、長文の内容を忘れてしまうと
もう一度読み返す必要があり、大きな時間ロスに
なってしまいます。
なので段落ごとや文章の塊で区切り、その都度設問に
解答していきましょう。 - 長文の量が多くて最後まで集中できません、、、
-
長文読解の問題を解く上ですべての文を集中して読み取る必要はありません。
文章の構成は 主張、根拠1、根拠2、根拠3、結論などとある程度決まっており、
集中して読むパートと流してもよいパートがあります。
例えば、根拠の中の具体例などは設問になるケースは少なく、
あくまで根拠をサポートする部分なので
流し読みしてもいいです。
その後の根拠の部分を集中して読むことで、文章の流れやポイントを
つかみやすくなります。 - 過去問を解いて合格点に達していないとき、
今後どのような勉強をしていけばいいでしょうか。 -
立命館大学の英語は文法・語彙の習得量が
点数にかなり反映されます。
特に、大問Ⅱ、Ⅳ、Ⅴは文法や語彙の知識がなければ
太刀打ちするのが難しいので、
正答率が低い間は文法や語彙などの基礎を
しっかり固めていきましょう!
立命館大学の英語の対策 まとめ
いかがでしたしょうか?
今回は立命館大学の英語について対策のまとめを書かせていただきました。
この記事を参考に、立命館大学の対策を進めていってほしいと願っています!
受験まであと少しですが、まだまだ時間はあるので、
得点アップを目指しましょう!
現在、高校1年生、2年生の人も今後の受験勉強の参考にしていただければ幸いです。