関西エリア「行きたい大学」不動の1位関大
関西大学、通称”関大”
関西学院大学、同志社大学、立命館大学らと合わせ関西最難関私立大に挙げられます。
関関同立の略称を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
千里山キャンパス・高槻キャンパス・高槻ミューズキャンパス・堺キャンパスの
4つのキャンパスと13の学部があります。
スタディサプリによって行われる、関東エリア、東海エリア、関西エリアの高校に通っている
2022年3月卒業予定者(調査時高校3年生)計120,000 名を対象にした調査では、
関西エリアの「行きたい大学」の1位が関西大学でした。
関大の1位は調査を開始した2008年以来13年連続の1位となりました。
関西屈指の人気私立大学と言えるでしょう。
ここでは関西大学”文系”の合格を目指す受験生のために
知っておきたい受験情報や受験対策をまとめました!
関西大学の文系学部
まずは、関西大学の文系学部について見てみましょう。
法学部
文学部
経済学部
商学部
社会学部
政策創造学部
外国語学部
人間健康学部
総合情報学部(文/理総合学部)
社会安全学部(文/理総合学部)
以上の10学部となっています。(文/理総合学部2つを含む)
関西大学の受験対策
まずは基礎の強固な土台を
教科ごとに傾向と対策を後述しますが、どの科目にも共通して言えるのは関西大学では
教科書外の内容や高度な知識を問う問題は少ないです。
もちろん簡単に合格点をとれる問題ではありませんが、
きちんと各教科の基礎の土台が築けていれば十分に対応可能です。
逆に言うと、標準レベルの知識や学力が十分に備わっていなければ、
他の受験生との大きな差になってしまいます。
受験に使う科目の中で足を引っ張る科目を作らないようにしましょう!
各教科の学力を一定水準まで高めたうえで、教科ごとの難問の対策を行うようにしましょう!
数学であれば複数の分野の知識・公式を使うような問題、英語であれば総合読解問題などです。
これらの対策として効率がよい方法はやはり、過去問演習です。
関大の場合は、日程や学部ごとの出題傾向・難易度の差が、比較的少ないものになっています。
ですから、自分の受ける日程・学部以外にも積極的に取り組みできるだけ多くの過去問を演習しましょう!
過去問演習の目的は、傾向と対策を掴む以外にもあります。
「教科ごとのピンポイント補強」と「知識を深めたり、広げたりできる」という目的です。
まずは一定水準までと記しましたが、実は思ったよりもこれが簡単ではありません。
どれだけやっていても特定の分野や単元に漏れや弱点が残っています。
自覚しているケースもありますが、過去問をやってみて気づくというパターンもあります。
過去問演習を通して、自らの弱点や漏れを把握し補強するフェーズが必要不可欠です。
また、そこで補強した知識に加え周辺知識も拾える受験生はさらに伸びてゆきます。
例えば、2020年の入試では地理このような正誤問題がありました。
遺伝子組み換え作物の栽培面積は年々増大している。国別で栽培面積を見ると上位2か国はアメリカと
①中国である(2015)日本において最も多くの量が輸入されている遺伝子組み換え作物は
②トウモロコシであり、その多くは飼料用として利用されている。
下線部①中国、②トウモロコシの正誤を答えよ
①のみ正しい場合はア
②のみ正しい場合はイ
両方正しい場合はウ、
両方誤っている場合はエ
正解はイです。
実は中国でなくブラジルがアメリカに次いで5020万haとなっています。
丸付けをして間違えていた場合、ただ単に解説を読み「ほう、遺伝子組み換え2位はブラジルか!」という
インプットの仕方ではあまりにもったいないのです。
「3位は?」「遺伝子組み換え作物って他に何があった?」など
この問題が解けていなければ、周辺の知識も手薄のはずです。
後からもう一度該当範囲を教科書で読んだり、一問一答で確認したしておくことで補強の幅が広がります。
今回のような関連する例ではグラフや表などを見ておくのもいいですね!
ただし、深追いは厳禁です。広げすぎると時間がとられるので、
あくまで間違えた箇所の周辺の確認で済ませましょう。
このように、関西大学の対策として
各教科の教科書レベルの問題を完璧にすること、過去問の演習と復習を入念に行うこと
を行ってください。
関西大学 文系大学の教科別受験対策
国語
傾向
関西大学の国語では現代文、古文が各1題出題されており、
試験時間は学部個別日程では75分となっています。全学部日程では90分となっています。
両日程ともに基本的にはマーク式での出題がメインです。
学部別日程の
現代文では
本文内容把握や同一漢字選択はマーク式
漢字の書き取り及び本文の内容説明・理由を50字程度で説明する問題は記述式で出題されています。
古文では
本文の内容把握はマーク式
傍線部の現代語訳が記述式で出題されています。
全学部日程では
現代文古文ともに
マーク式のみの出題です。
現代文では両日程ともに5000字程度の論説文章が多く、テーマについても幅広く出題されています。
文章のボリュームは多いほうだと思います。
また、設問の場所を示す傍線が本文に引かれていないことも特徴的です。
例)1
関西大学 2021年全学部日程2/1 大問1
問4
産業社会から高度消費社会への移行の中で、どのようなことが起こったと筆者は述べているか、最も適当なものを選択肢から一つ選び、その記号をマークせよ。
例)2
2021年共通試験 国語 大問1問
問2
傍線部A「民間伝承としての妖怪」とは、どのような存在か。その説明として最も適当なものを次の①~⑤のうちから一つ選べ。
問3
傍線部B「アルケオロジー的方法」とはどのような方法か。その説明として最も適当なものを次の①~⑤のうちから一つ選べ。
二つの例を比較すると、共通試験の問題ではそれぞれ傍線が引かれており
着目すべき箇所の大まかな推測がしやすくなっています。
一見すると関大の問題は難易度の高い印象を受けますが、実はそうではありません。
実は文章中には段落が設けられており、設問と段落が対応する形で出題されているため、
その設問がどの段落の内容かを判別すればむしろ考えやすくなるはずです。
傍線部を見つけるごとに、該当する設問を解くというような人にとっては取り組みにくいかもしれません。
ところが、段落ごとである程度独立して内容はまとまっているので、1文1文の細かな理解しようとするよりは、まず段落ごと、文章全体を通してで主張されていることをしっかりと抑えると
取り組みやすいのではないでしょうか。木よりも先に森に目をつけるようなイメージです。
古文では中古・中世(平安・鎌倉)の作品からの出題が多く、ここは比較的スタンダードです。
現代文と同じく本文内の傍線がないうえ、文法的知識を知っていれば
すぐに答えられるような問題は少なくなっています。
古文もやはり文章全体の内容や話の展開をしっかりと把握してあげる必要があります。
普段知識をもとに作業的に解き進めている人は意識したほうが良いでしょう!
また、
例)2021年全学大問2
問3女が事の始まりから今の気持までを侍従に語った時それを聞いた侍従は何と言ったか。
問5嵯峨に着いた後侍従は老夫婦に女の状況についてどのように説明したか。
など設問自体が「誰が誰に何をした」など話の展開のヒントになる場合も大いにあるので
まずは本文を読み設問にも目を通すことも重要ですね。
対策
現代文の対策として普段から論説形式の文章に慣れておく必要があります。
先述しましたがテーマは幅広くなっています。
関大に限ったことではありませんが、親しみのないテーマの場合、
難しい文章を読まされているように感じる可能性があります。
比較的最近の書籍や雑誌からの出題もありますので話題を知るという目的では、
時事問題に注目し様々な社会問題について把握しておくことが有効だと思います。
また、「難しい文章を傍線なしで解かされる」かのように、見えてしまいますが、
テーマは難解でもある程度段落ごとに内容が独立していると書きました。
段落ごとで考察・判断し問題を解く訓練を過去問演習を通して、行うことが何より重要です。
また、50字の記述は記述問題の中では特別長いわけではありません。
しかし問われたことを過不足なく記述する練習は不可欠です。
キーワードとなり得る言葉を設問や文中から割り出し、必ず使用してください。
50字の場合はキーワードが複数ある場合もありますので、注意してください。
古文について
直接文法の知識を問う問題はありませんが、本文を理解するうえで古典単語や敬語の知識は不可欠です。
基礎レベルの知識についてはもれなく
これらの土台を築いたうえで実戦形式の演習を数多く行い話の展開を理解する力を養いましょう。
数学
傾向
3教科型・2教科型英語外部試験利用方式は大問3題 試験時間60分
2教科選択型・2教科型英数方式は大問4題 試験時間90分
となっています。
どちらの受験方式でも2題は答えのみを答える形式
その他は記述式であり、計算過程も記述する必要があります。
出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、A、B(数列・ベクトル)となっています。
各分野から満遍なく出題されています。複数分野からの融合問題も出題されています。
難易度としては標準的であり、各分野をもれなくマスターしていれば、対応できる問題です。
対策
関西大学の数学では奇抜な問題はあまり出題されません。
どの問題も基礎学力を前提にしたものです。
それゆえ、入試でよく用いられる公式や定理はいつでも自由に使えるようにしておく必要があります。
クリアーや4STEP等のテキストで確実に各単元を抑えた後は、
過去問を演習しあらかじめ時間配分の感覚を掴み、見直しの時間を作れるようなペースを目指しましょう。
また、記述式の問題では証明問題も出題されています。
ですのでパターンに当て込んだ方法で解を導くだけではなく、
普段から問題を解く時には論理的に筋道立て考えておく必要があります。
また、複数分野の組み合わせで構成されている複合問題は解を導き出すまでの方法さえ明らかになれば、
解を導く過程で用いる各分野の難易度自体は高くないため、まずは落ち着いてじっくりと考え、
ミスなく処理することが重要でしょう。
英語
傾向
全学部全日程出題形式は同じです。解答形式はすべてマーク式です。
出題数は3問で、会話文と総合読解問題で構成されています。
試験時間は90分です。
例年出題傾向に大きな変化はありません。
参考に2021年度の全学部日程の問題を見てみましょう。
大問1
A脱文挿入 5問
会話文中に空欄があり、適切な文を選択する問題
B 文の並び替え
6つに別れたひとつの文章を適切な順番に並べる問題
大問2
A脱語選択15問
本文を読み空欄に入る適切な語を4択の中から選ぶ問題
B内容一致 7問
本文の内容に合うように、設問の文に続く適切な選択肢を3択の中から選ぶ問題です
大問3
内容一致文選択 10問
本文の内容に合うように設問の疑問文に対する正しい答えの文を3択から選ぶ問題です。
内容一致 7問
本文の内容に合うように、設問の文に続く適切な選択肢を3択の中から選ぶ問題です
会話文も読解問題も本文の難易度は標準的です。
問題形式も非常にスタンダードできっちりと対策した人なら、取り組みやすいものになっています。
対策
本文、設問ともにスタンダードなため、知識で処理できる問題を落としたり
安易なミスを犯してしまうのは非常にもったいなく感じます。
語彙・構文・文法等基礎の土台を確実に築き上げたうえで、より多くの演習量を確保することが
対策につながります。
先述した通り、関大の英語は全学部・全日程で傾向が同じです。
自分が受ける学部や日程以外の過去問も可能な限り演習しておきましょう。
また、過去問演習の後には必ず知らなかった単語、訳せなかった文を
そのままにせず、暗記・理解・定着を実践してください。
例えば「本文を読み空欄に入る適切な語を4択の中から選ぶ問題」では
同じ本文が出題される可能性はありませんが、
選択肢に登場する接続詞や助動詞、副詞は繰り返し出題されています。
解答の判断の仕方にもパターンを適応できたりするので過去問演習とその復習は非常に有効です。
2021と2020でrather than は選択肢中に登場しています。
残りの3択は違いますが作問者が意図したひっかけや判断のパターンが見えてくるかもしれません。
また、読解の演習をする際は必ず本番同様に時間を測り、スピードと精度の両方を強化しましょう。
地歴・政治経済
傾向
どの科目も例年、出題数は4問で試験時間は60分となっています。
また全問マーク式となっています。
大半は基礎的な知識を問う問題が出題されていますが、やや難易度の高い問題も見られます。
分野についてもバランスよく出題されていますが、
歴史科目では文化史がやや多く出題されている年もあります。
また歴史と絡めた地理の知識についても問われています。
地理では統計資料や地形図なども問われている年があります。
政治経済では、教科書レベルの問題の他に時事問題や一部理解・思考が求められる問題も見られます
それぞれ用語の問題以外に史料や図表からの出題も見られます。
対策
どの教科もまずは基礎レベルの知識を定着させましょう。
単に用語の暗記で終わらせずに周辺知識も触れておくとより心強いですね。
教科書内容を隈なく抑えたうえで、資料・図表等もカバーしておきましょう!
また、科目の特性上、社会の流れには敏感にアンテナを張り
新聞・ニュース、インターネットなどで把握しておく必要がありますね。
普段勉強している内容と関連付け、知識を深めたり広げたりできるはずです。
内容は標準的でも、過去問の研究は惜しみなく行いましょう
全日程で出題傾向は共通しているので、可能な限りたくさんの過去問を演習し復習まで徹底しましょう!
いかがでしたでしょうか
関西屈指の人気を誇る関西大学の入試対策でした。
皆さんの合格を心から祈っています!
頑張ってください!