このページでは神戸大学に
数多くの生徒を送り出してきた当校専属講師が
その経験をもとに、
神戸大学の英語の対策について紹介します。
過去数年間の神戸大学の英語の入試問題をもとにした、
傾向と対策・難易度・学習方法などについて解説していきます。
教学社出版の赤本に掲載されている
傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、
各大問別の具体的な対策方法で
今すぐにでも始められる内容となっていますので、
是非とも参考にしてください!
しっかりと対策をしていきましょう!
この記事を読めば以下の悩みが解決されます!
- 難易度は?
- どのような問題が出題されるの?
- どのような対策をすればいいの?
- オススメの参考書は?
- 目標点数は?
- どのような手順で対策をすればいいの?
この様な悩みを持った受験生は是非参考にして下さい!
神戸大学の英語の出題傾向
どの学部も共通の問題が出題されます。
解答形式は記号選択と記述形式です。
出題数は4問で、
試験時間は80分です。
近年はこの形式が続いていましたが、
2020年度は大問4の英作がなくなり
大問は全部で3問でした。
2021年からまた元の形式に戻っています。
4問構成の場合、以下のような
出題形式となっています。
大問1 長文読解
大問2 長文読解
大問3 長文読解
大問4 自由英作
2021年度の問題を用いて
さらに細かく分析してみましょう。
3題の長文読解と1題の自由英作
という大問の構成になっています。
長文読解の小問はここ数年
4、5問程度となっています。
長文はそれぞれ500語以上で、
和訳や日本語記述も含まれています。
さらに、大問4では中程度の文章を読んだうえで
自由英作に取り組まなくてはなりません。
こうした、出題形式に対して80分の制限時間は
かなり短いと言えるでしょう。
神戸大学の出題傾向から見た難易度
長文問題は、大問ごとでの
難易度のばらつきが見られます。
設問の出題形式は
素直な性質のものがほとんどですが、
年度によって出題される形式は変動しています。
語彙・文法、読解における確実な基礎力と、
文脈や設問に対して柔軟に対応できる思考力、判断力
が求められます。
特に字数制限のある内容説明や
本文内容一致、自由英作などは
その場での思考が不可欠です。
これらの要素を総合すると
難易度は高くなっています。
神戸大学の英語の対策
神大の英語に必要な要素
神大の入試問題攻略には以下の力が要求されます。
・上位国公立レベルの豊かな語彙力
・文法の確実な理解と知識
・文構造に対する深い理解
・本文内容を正確に読み取る精読力
・本文を素早く処理する速読力
・文脈に応じて語や文をうまく訳す能力
・不自由なく表現できる柔軟な英作力
語彙力
あらゆる部分において土台となるため、
単語、熟語の知識は必須です。
神大の場合、極めて難しい語は頻発しませんが
過去には一般的な単語帳には載っていないものも
見られました。
まずは単語帳一冊を完璧に仕上げることを目指しましょう。
そのうえで、テーマ別の単語が収録されているものや
よりハイレベルな語彙に対応した単語帳で、
さらに強化を図りましょう。
当然ですが、対策を行う過程で遭遇した
未知の語彙についても可能な範囲で覚えていきましょう。
一問一答形式での丸暗記ではなく、
単語が持つイメージも一緒に、
多義語の場合は他の意味も一緒に
押さえておければ、さらに理想的です。
本文では単語帳通りの意味で訳すと
歪な日本語になる場合もあるため、
前後の文脈に合わせてうまく訳してあげなければなりません。
長文読解や過去問の演習の後には、必ず訳しにくいと感じた箇所を中心に
和訳を確認し、解釈の幅を広げましょう。
文法
語彙力同様、本文を読み進める段階、
設問の英文を読む段階、答えを判断選択する段階と
あらゆるステップで文法の力は必要です。
まずは単元ごとに学習し、
演習を重ね不自由なく使いこなせるようにしましょう。
そこからランダムに出題されるような総合問題の演習を通して、
さらにブラッシュアップしていきましょう。
一巡目ですべてマスターすることができればベストですが、
多くの場合そうはいきません。
繰り返し演習していると、
自分が苦手な単元や文法が浮き彫りになってくるはずです。
こうした単元を効率的に復習し、自分のものにしていきましょう。
文構造に対する深い理解
本文は、1文当たりの長さが
目立つ文が見られます。
文型や時制、節の役割など1文の成り立ちを
意識しながら素早く読み進めなくてはなりません。
そのためには、文構造に対する理解・知識と
実戦で活用する習慣が不可欠です。
また、空欄補充や並び替えなどの形式では、
多少の予備情報をもとに文を完成させられますが
英訳や自由英作では、自力で文を完成させなくてはなりません。
こういった場面でも、文構造の意識が役立ちます。
精読力
前提として求められるのは語彙、文法の力です。
これらがある程度の水準で身についていなければ、精読は難しくなります。
こうした土台のもとに、1文の構造、
文章全体の構造、論理展開などを意識し、
正確に内容を捉える訓練を行いましょう。
精読力は効果を実感するまでに時間がかかります。
地道に感じるかもしれませんが、
正しい方法で継続することが何より大切です。
速読力
本文や設問の難易度からすると
制限時間は十分とは言えません。
そのため、
いかに素早く本文を読み進められるか
がカギになります。
そこで捻出した時間を使って、
上手く訳したり、正しく英文を作りましょう。
速読の力は実戦形式の問題で身に付けましょう。
総合読解問題の演習や夏以降の過去問演習を
制限時間付きで取り組むことが重要です。
他にも、スラッシュリーディングをはじめ、
速く正確に読む技術が様々なところで語られています。
こうしたノウハウを取り入れながら演習することも大切です。
個人的には、演習後の得点出し/復習が大変重要だと考えています。
自分が訳せなかった文を丁寧に分解し理解したり、文章をもう一度音読するなど、
解いた後の収穫を最大化することが過去問演習の肝です。
速読のノウハウや音読の効果については別の記事で解説することにします。
和訳力・英作力
どちらも直接得点につながる重要な要素です。
特に、国公立大の場合は和訳も英作も、
1文が非常に長くなっています。
最初からその長さの文を扱うのは、多くの受験生にとって
困難な場合が多いと思います。
標準的なボリュームの文章を和訳/英作する練習を行い
正確に作れるようになりましょう。
そのうえで、発展的な教材や過去問演習を重ね
柔軟に表現できる力を養いましょう。
短期間で身につくものではないため
計画的な学習と早めのスタートが重要になってきます。
神大の英語の長文対策
読解
出題される長文のテーマは様々で、
現代社会に即した話題に関する論説
馴染みのない専門性の高い論説
日常のワンシーンを切り取った物語形式
などが出題されています。
なかには数名の話者による対話/議論も見られます。
ここ数年のテーマは以下のようになっています。
ミツバチの減少とその対策
STEM教育とステレオタイプ脅威の関係
DXにおける便益と論理の議論
ありふれた種の保護の重要性
役柄に合う髪色に染める話に戸惑う少女
日本の全の歴史と書画の関係
火星を人類が住める惑星に改造する計画
身体運動を伴う通勤の効果
ピアノを運んでもらうための交渉
靴紐がほどける原因
傍観者効果とその研究
文章の種類に応じて読み方は若干変わりますが、
根本はどれも同じです。
1文を読み解く作業を繰り返し、
段落や文章を通しての論旨を掴みましょう。
特に、最も多く出題されている論説形式の文章は
1文ごとで和訳できたとしても、文章として
説明されている内容や、主張を押さえにくいものがあります。
各段落ごとが文中で果たす役割を意識しながら
読み進めましょう!
適語選択(空欄補充)
文法・語法、イディオムで解決できる問題は
ほとんど見られなくなりました。
近年は空所以前や、
付近の内容を正確に読み取れているか
を測られています。
例えば2021年では
ア depressing 気のめいる
イ reassuring 元気付ける
ウ suggestive 示唆に富む
エ trustworthy 信頼できる
のように選択肢が設けられており、
選択肢だけで見ると
アとイでは、対極的な意味に、
ウは抽象的で、イとエは同極。
空欄より後ろには、ネガティブな事実が述べられています。
しかし、空欄の直前に否定形のnotが置かれています。
答えはイになる問題ですが、
文章の流れを掴めていなければ、外しかねないですね。
この問題に限らず、受験者の理解度を試す設問ばかりです。
ただ、必ず正解の根拠となる箇所や文章の流れがあります。
これらを正確に捉えましょう。
内容説明
下線部①the studyとはどのようなものか、その目的と方法が
具体的にわかるように35字以内の日本語で説明しなさい。
といった問題です。
「下線部が指す内容を読み取れていること」
「文字数の制限内でうまくまとめること」
どちらも必要な問題です。
特に、日本語でまとめることに関しては、
一般的な字数指定よりも少なく設定されています。
英語というよりは日本語の要約力も鍛えておく必要があります。
過去問演習等を通して、コツを掴みましょう。
主語、述語を決めて骨組みを確定してから
字数と相談しながら、必要な情報を
肉付けするといいでしょう。
英文和訳
どの文章も基本5文型に
関係詞や接続詞、句、節を用いて
複雑に形成されています。
まずは、主語、動詞を見極め、文型を判断し
文意の根幹をとらえましょう。
それに副詞や関係詞など修飾語句の訳も付け加え
最終的な和訳を完成させましょう。
また、直訳ではどこか不自然な日本語になってしまう部分もあります。
そうした箇所を文脈に合うように、自然な日本語に訳すことも必要です。
このあたりの感覚は練習しながら掴んでいくしかありません。
過去問演習を通して、各大問の本文訳はもれなく復習するようにしましょう。
下線部や直接答えになる箇所以外も確認し上手な日本語訳を身につけましょう。
神大の英語の英作対策
テーマとなる文章を読んだうえで、
設問の問に対して、自分の意見や考え
エピソードなどを自由英作する問題です。
ここ数年では
日本人の若者の内向き志向について具体例を挙げて説明
日本の賃貸における礼金文化の是非と理由
A/Bどちらの温泉マークの方が、外国人観光客向けか
より多くの外国人観光客を呼び込むために
地方自治体はどのような策を講じるべきか
などといった問題が出題されています。
近年は社会的な話題に因んだものに絡め、
自身の経験をもとに記述するものも見られます。
自由英作のポイントを
先にまとめておきます。
・設問に対して明確に答える
・難しい表現や単語が求められている訳ではない
・不安な表現は避け、誤りのない正しい英文を心がける
・詰まったら別の書き方はないか柔軟に考える
基本通り
日本語で内容を考えた上で、英語に直すという
手順で取り組みましょう。
日本語で考える段階では、
自分が記述する内容と文章の構成を
大まかに仕上げましょう。
この段階で使えそうな英語の表現や単語なども
少し意識しながら組み立てられるようになれば、
英作の段階で少し楽になります。
英作の段階ではとにかく、誤りのない英文を
心がけましょう。また、完成した文は、時制・態など
文法的なミスがないか必ずチェックしましょう。
文章の構成については過去問演習を重ねながら、
自分が描きやすい型を作り
それに沿って文を展開できるようにすると
時短やミスの防止につながるでしょう!
神戸大学の英語の対策 まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は神戸大学の英語について対策のまとめを書かせていただきました。
この記事を参考に、神戸大学の対策を進めていってほしいと願っています!
現在、高校1年生、2年生の人も今後の受験勉強の参考にしていただければ幸いです。