このページでは、同志社大学の法学部・経済学部・商学部・社会学部・理工学部などに
数多くの生徒を送り出してきた当校専属講師がその経験をもとに、同志社大学の英語の対策について紹介します。
過去数年間の同志社大学の英語の入試問題をもとにした、
傾向と対策・難易度・学習方法などについて解説していきます。
教学社出版の赤本に掲載されている、傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、各大問別の具体的な対策方法で、今すぐにでも始められる内容となっていますので、是非とも参考にしてください!
京都府の私立大学の文系では立命館大に並びトップクラスの同志社大学は、人気が高く、国公立大学文系志望の受験生数多く受験しますが、偏差値としては、55.0~62.5と学部によってバラつきがあります。
しかし、文系学部では、特に英語の得点が合否を分けますので、しっかりと対策をしていきましょう!
この記事を読めば以下の悩みが解決されます!
- 難易度は?
- どのような問題が出題されるの?
- どのような対策をすればいいの?
- オススメの参考書は?
- 目標点数は?
- どのような手順で対策をすればいいの?
この様な悩みを持った受験生は是非参考にして下さい!
同志社大学の英語の出題傾向
試験時間は100分です。
問題構成は以下のようになっています。
大問1 長文読解問題
大問2 長文読解問題
大問3 会話文読解
2021年の文系全学部日程を例にさらに細かく分析してみましょう。

出題形式はこのようになっています。
「文整序が出題されていない」などのちょっとした違いはありますが、
他の年度や理系の全学部日程でも出題形式に大きな違いはなく、
上の表に載っているような形式の問題が出題されます 。
読解問題の本文は2題で、2000語近くになっています。
単に知識を問うような問題は少なく、本文の内容を交えて思考・判断する必要がある問題が大半を占めており、
文中の語彙については標準より高いレベルのものも見られます。
会話文もやや長めの構成になっていますが、スタンダードな出題形式です。
同志社大学の出題傾向から見た難易度
全体を通しての難易度は標準より上だと言えます。
高い語彙力・文法力も要求されるうえ 、読解・会話文ともにとにかく文量が多く、
本文内容を正確に読解する必要があります。
関大、立命のようにすべてマーク式でないことも難しい要因です。
記述式での解答は英作と和訳です。どちらも問題数は少ないですが1問当たりの配点が高いので要注意です。
同志社大学の英語の対策
同志社の英語に必要な力
大問1・2の長文読解には以下の力が要求されます。
・本文を不自由なく読解できる高い語彙力
・文法の確実な理解と知識
・本文内容を正確に読み取る精読力
・長い本文を素早く処理する速読力
語彙力
単語、熟語の知識を身につける必要があります。
まずは単語帳や参考書を活用して、標準レベルの語彙力を確実に身につけましょう。
1冊の単語帳を漏れなく完璧に仕上げることで自信にもつながります。
一問一答形式での丸暗記ではなく、単語が持つイメージも一緒に、多義語の場合は他の意味も一緒に
抑えておければ、さらに理想的です。
本文では単語帳通りの意味で訳すと歪な日本語になる場合もあるため、
前後の文脈に合わせてうまく訳してあげなければなりません。
長文読解や過去問の演習の後には、必ず訳しにくいと感じた箇所を中心に、
和訳を確認し、解釈の幅を広げましょう。
文法
語彙力同様、本文を読み進める段階・設問の英文を読む段階・答えを判断選択する段階と
あらゆるステップで文法の力は必要です。
まずは単元ごとに学習し、演習を重ね不自由なく使いこなせるようにしましょう。
そこからランダムに出題されるような総合問題の演習を通して、さらにブラッシュアップさせていきましょう。
一巡目ですべてマスターすることができればベストですが、多くの場合そうはいきません。
繰り返し演習していると、自分が苦手な単元や文法が浮き彫りになってくるはずです。
こうした単元を効率的に復習し、自分のものにしていきましょう。
精読力
前提として求められるのは語彙、文法の力です。
これらがある程度の水準で身についていなければ、精読は難しくなります。
こうした土台のもとに、1文の構造、文章全体の構造、論理展開などを意識し、
正確に内容を捉える訓練を行いましょう。
精読力は効果を実感するまでに時間がかかります。
地道に感じるかもしれませんが、正しい方法で継続することが何より大切です。
速読力
「設問で聞かれたことに対して、答える」という作業において高い精度で読み解くことは必須です。
しかし、試験本番で1文1文を時間をかけて読んだり、1問ずつじっくり考えている余裕はありません。
高い精度でスピーディに読み進めることが出来なければ合格点には届きません。
そこで速読力が求められます。 これらは主に実戦形式の問題で身に付けていきましょう。
総合読解問題の演習や夏以降の過去問演習を制限時間付きで取り組むことが重要です。
他にも、スラッシュリーディングをはじめ、速く正確に読む技術が様々なところで語られています。
こうしたノウハウを取り入れながら演習することも大切です。
個人的には、演習後の得点出し/復習が大変重要だと考えています。
自分が訳せなかった文を丁寧に分解し理解したり、文章をもう一度音読するなど、
解いた後の収穫を最大化することが過去問演習の肝です。
速読のノウハウや音読の効果については別の記事で解説することにします。
同志社の英語の出題形式別対策
適語選択
本文中の空欄に1語挿入する問題です。
選択肢には、接続詞・前置詞・副詞・形容詞などが置かれています。
前後の文脈から内容的な判断が必要な問題と熟語のパターンとして判断可能な問題があります。
後者は
[ be made of ] に up をいれて be made up of ~「~で構成されている、~で成り立っている」を作るような問題です。
この場合は熟語の知識が備わっていれば難なく対応可能です。
しかし選択肢がすべて接続詞のような場合には、内容による判断が必要です。
等位か従位か、空欄の前後が順接になっているのか逆説になっているのか、
あるいは条件や時に関する情報を加えているのかなどの観点から判断しましょう。
同意語選択・同意表現選択
本文中の単語や句と近い内容を示している選択肢を選ぶ問題です。
多くの場合は知識で対応可能です。
ただ、一つ気を付けないといけないのは多義語です。
様々な意味を持つ単語については単語帳などでカバーしておく必要があります。
頻出の多義語以外も追いかけるとかなりの量になるので、
せめて過去問演習で出会ったものなどは必ずインプットしておきましょう。
また、以下のように知識に加え、解釈が必要な問題もありますので注意しましょう。
問題:abuse「乱用」 ≒ 選択肢:improper use 「不適切な使用」
こうした場合は消去法で選択肢を絞り、残りの選択肢でより近いものを比較しながら判断しましょう。
本文内容一致
本文の内容に一致する文を選択肢から複数選ぶ問題です。
同志社以外の入試問題でもよく見る形式ですね。
8文のうちから3つ、6文のうちから2つを選択するといったパターンです。
まずは、各選択肢が表している内容に該当する、本文の場所を確認しましょう。
答えを割り出すには、消去法から始めた方が確実です。
答えとなる選択肢の文は、正解と判断するには抽象的で決めにくいものも増えています。
明らかな誤りを探す方が取り組みやすいので、可能な限り選択肢を減らしたうえで
それぞれの細かい部分について真偽を判断しましょう。
1文全体の内容丸々誤っている文だけでなく、
部分的に誤っている選択肢がありますのでこちらも注意しましょう。
適語選択 (複数の空欄を補充し1文を完成させる)
設問に書かれた空欄が複数ある文に適語を補充し、意味の通る正しい文を完成させる問題です。
パズルのような感覚で手当たり次第当てはめて考える方法はよくありません。
まずは、文の構成を見極めましょう。 後述する英作文の考え方と共通する部分があります。
英作と違うのは和訳が与えられていないことです。完成図がない状態で組み立てないといけません。
その分、選択肢が与えられています。
主語動詞・文型を割り出したうえで、前後の文脈と会うように内容的な判断をしましょう。
また、熟語の知識で空欄を埋められる場合もありますので、
判断の要素には熟語の提携表現も加えておきましょう。
脱文挿入
大問3の会話文の空欄に適切な文章を挿入する問題です。
登場人物の立場、主張に着目しながら読み進めましょう。
よく言われていますが、空欄の前後は特に重要です。
また、接続詞を意識することで論理の展開を予測できることもあります。こうした情報も活用しましょう。
「1も5も当てはまりそうな気がする・・・」という具合に 、人によっては、
一周目で判断できるものとそうでないものが出てくるかもしれません。
こうした問題に時間をかけるのは、あまりよくありませんので、
すぐに判断できないものについては候補を絞り出したうえで、
最後まで進め、後から比較し最終的な答えを割り出しましょう。
和訳・英作
和訳も英作も問題のレベルとしてはそこまで高くありません。
苦手意識を持っている人は、パーツごとに分けて考えることをお勧めします。
どちらも、まずは文の根幹となる主語・動詞を明らかにしたり、
文型を意識することで、取り組みやすくなります。
残りの目的語や補語、修飾語についても、パーツごとに区切り構造を考えましょう。
僕たちにできる重要なことの一つは、環境問題と動物の多様性についての意識を高めることです。
主語の中心は「重要なことの一つ」これを後ろから「僕たちができる」で修飾
「○○は□□です」という構造から2文型であることから、
動詞はbe動詞
□□の部分つまり、補語は「環境問題と動物の多様性についての意識を高めること」
意識を高めること to raise our awareness
何に対する意識かを of を用いて後ろから修飾
of environmental problems and the diversity of animals
最後にこれらをつなげて文を完成させます。
One of the important things that we can do is to raise our awareness of environmental problems and the diversity of animals.
このように1文全体で日本語⇔英語の変換は難しく感じても、
パーツごとで対応すればそこまで難しいわけではありません。
しかし、断言できることは文法に対する知識や理解と日々の練習は不可欠であるということです。
少なくとも高校で学習する文法については、自由に使いこなせるようになっておかなければなりません。
また、英作・和訳の訓練を十分に行い表現のパターンなどを蓄積しておくとより心強いでしょう。
同志社大学の英語の対策 まとめ
いかがでしたしょうか?
今回は同志社大学の英語について対策のまとめを書かせていただきました。
この記事を参考に、同志社大学の対策を進めていってほしいと願っています!
受験まであと少しですが、まだまだ時間はあるので、
得点アップを目指しましょう!
現在、高校1年生、2年生の人も今後の受験勉強の参考にしていただければ幸いです。